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売掛金が未回収になってしまう原因と未然に防ぐ方法を解説

更新日:2月23日


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売掛金は、必ずしも支払期日に支払われるとは限りません。売掛先企業によっては支払いが遅れたり、最悪の場合は支払われないこともあります。この記事では、売掛金が未回収になってしまう原因と、売掛金の未回収を未然に防ぐ方法をわかりやすく解説します。

 



売掛金とは

売掛金とは、商品やサービスを提供した状態で、まだお客様から支払われていない未回収金のことを指します。つまり、販売した商品やサービスに対する代金が、まだ支払われていない債権のことです。

法人間取引では、取引先に対して商品やサービスを提供する際、一定の期日にまとめて支払いを依頼する掛取引が一般的です。売上に対して発生するのが売掛金であり、製造業、卸売業、サービス業などの幅広い業種で会計処理の勘定科目として使われています。ただし、仕訳を行う上では、未収収益や未収益金などの間違えやすい勘定科目と明確に区別しなければなりません。


 



売掛金が未回収になってしまう原因と未然に防ぐ方法を解説





マイクを使ったインタビュー


売掛金が未回収になってしまう原因

  • 請求内容に問題がある

  • 意図的な不払い

  • 経済状況の悪化

  • 支払いを失念している

  • 品質に不満がある




請求内容に問題がある

まず挙げられる原因としては、請求する側による請求書の未発行や請求内容の不備です。

例えば、請求書を発行し忘れた場合はいつになっても売掛金を回収できなくなってしまいます。請求書の金額が間違っていた場合は、トラブルに発展しかねません。

このような事態を回避するためにも、問題が発覚したら素早く対処し、請求し直すようにしましょう。





意図的な不払い

取引相手が支払いを拒否することで売掛金が未回収となるケースもあります。この場合には、相手に言い分があるケースと、そうでないケースに分けて考える必要があります。

相手に言い分があるケースというのは、商品やサービスに不満があって支払いに応じない場合です。相手の言い分が正当なものか判断し対応を決めることになります。

不当な言い分や、特に理由がない場合であれば法的手段を含めて売掛金の回収を進めていくことになります。





経済状況の悪化

取引先の資金繰りが悪くなり売掛金の回収ができなくなることもあります。相手の支払い能力は状況により変化するため、取引時には信用に問題がなかったとしても支払い時に支払いができなくなることもあります。

重要なことは資金繰りの悪化が一時的なものなのか、それとも回収の見込みがないのかという点です。リスクを見極めるためにも返済可能な期日を聞き取りし、回収手段を検討していくことになります。





支払いを失念している

支払う側による支払いの失念も、売掛金が未回収になる原因のひとつです。

何度も取引している売掛先企業なら忘れられることはほとんどありませんが、初めて取引する売掛先企業だったり担当者の方が不慣れだったりすると、支払いを失念されてしまうことがあります。

この場合、自社から催促すれば解決する可能性が高いため、特に心配する必要はありません。しかし、支払いが何度も遅れるようなら遅延の理由を確認し対処するようにしましょう。






品質に不満がある

支払う側が納入された商品やサービスの品質に不満を持ち、返品や解約を検討することで売掛金の支払いが遅れることもあります。

この場合、請求する側に原因がある可能性も考えられるため、支払いを催促する際は伝え方に気をつけましょう。






オフィスでの握手


売掛金の未回収を未然に防ぐには

  • 支払期日の前倒し

  • 売掛金保証サービス

  • 与信管理を徹底する

  • 大きな取引では担保を要求する

  • 請求や連絡は迅速に

  • ファクタリングの活用




支払期日の前倒し

売掛金の回収サイトが長いとリスクが高くなります。同業他社と比べて売掛金回転期間が長くなっている場合には改善の余地があるかもしれません。特に、新規の取引先の場合には未回収のリスクが高いため支払期日を早めに設定することも有効です。





売掛金保証サービス

売掛金保証サービスを利用することで売掛金が未回収となったときに保証金を受け取ることができます。そのため売掛金未回収のリスクを抑えることが可能となります。

ただし、保証料がかかる点や受け取れる保証金は契約内容によって異なる点に注意が必要です。





与信管理を徹底する

与信管理とは、掛取引の際に売掛金を確実に支払ってくれるかどうかを確認するため、売掛先企業の経営内容や財務状況をもとに信用度を判断することです。

与信管理を行えばリスクの高い取引を避けられるため、売掛金がそもそも発生せず、未回収を未然に防ぐことができます。





大きな取引では担保を要求する

大きな取引を行う際は、あらかじめ担保を要求しておくと良いでしょう。

万が一売掛先企業が倒産し売掛金を支払えなくなったとしても、担保物や保証人から回収できるため安心です。


※担保の対象となるものには不動産や動産、債権、有価証券、知的財産権などがあります。





請求や連絡は迅速に

請求書の発行は迅速に行うことが大切です。発行が遅れることで売掛金の回収が遅れるリスクも高くなります。また、入金の遅れが確認できたときにも迅速に連絡をすることが必要です。時間が経過すると支払いの有無をめぐるトラブルや資金繰りの悪化などにより未回収となるリスクが高くなります。





ファクタリングの活用

売掛金をファクタリング会社に売却することで未回収のリスクを低減することもできます。もっとも買取対象となる売掛金は支払期日前のものに限られることや手数料がかかることから基本的に支払期日前に現金が必要なときに検討されます。


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