
売上高経常利益率とは
売上高営業利益率とは、売上高に対する営業利益の割合を示す指標です。営業利益は、本業から得られる利益の大きさを示しています。営業利益は、企業が本業で得た売上から売上原価、販売費および一般管理費など営業に関連する費用を差し引いて算出されます。
要するに、売上高営業利益率は、企業が売上から得た利益に対し、本業でどのくらい利益が出ているかを示す指標です。売上高営業利益率が高いほど収益性が高く、逆に低いほど経費がかかりすぎて利益が出にくい状況といえます。
売上高経常利益率とは?計算方法と業種別の平均目安を解説

売上高経常利益率の計算方法
売上高経常利益率を計算するには、経常利益を把握する必要があります。
経常利益の計算式
経常利益 = 売上高 - 売上原価-販売費及び一般管理費 + 営業外収益 +営業外費用
売上高は本業での売上総額のこと、売上原価は売上高に対する商品原価のことです。販売費一般管理費は、売上原価以外の本業で発生した費用になります。
営業外収益は本業以外の主に財務活動で得た収益で、受取配当金や受取利息、為替差益、雑収入などが含まれます。営業外収益は本業以外で得た、支払利息や社債利息、為替差損、雑損失などを含んだ費用のことです。
売上高経常利益率の計算式
売上高経常利益率(%) = 経常利益 ÷ 売上高 × 100

売上高経常利益率の業界別平均目安
中小企業庁の中小企業実態基本調査の令和2年度決算実績に基づき作成した業種別の売上高経常利益率の平均値グラフ。
業種 | 売上高経常利益率(平均) |
建築業 | 5.11% |
製造業 | 4.08% |
情報通信業 | 6.02% |
運輸業・郵便業 | 1.34% |
卸売業 | 1.94% |
小売業 | 2.69% |
不動産業・物品賃貸業 | 9.58% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 12.05% |
宿泊業・飲食サービス業 | 2.15% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 2.08% |
サービス業(その他) | 5.54% |
売上高営業利益率と売上高経常利益率を比較した場合、通常は支払利息の方が大きくなる関係から売上高営業利益率の方が高くなります。
ところが、低金利などの関係から、2005年度以降はその関係が逆転し、全体的に売上高営業利益率よりも売上高経常利益率の方が高い傾向が続いています。
Comments