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税務会計とは?他の会計との違いや業務内容を解説

  • 執筆者の写真: FA
    FA
  • 3月13日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月7日


会計職



税務会計とは

税務会計は主に非上場の中小企業が法人税法や所得税法に基づいて行う、会計処理です。すべての企業が、公平に課税されるべき金額を納税することを目的とします。





税務会計の目的

税務会計の目的は、税金を計算することです。

帳簿付けの方法として2つの方法があります。


税務会計に特化して帳簿付けを行う方法


所得税を計算するためだけに帳簿付けを行うことが考えられます。

所得税のみを想定するため、決算の公表はありません。そのため会計基準よりも税法を優先して会計処理を行っていきます。



財務会計の結果を税金計算のために調整する方法


決算の公表があり法人税を支払う会社が考えられます。

まず、財務会計で正しく財産や利益の計算を行い決算書の公表を行います。財務会計で計算される利益は法人税の課税所得と必ずしも一致しないため、法人税の計算のために調整する手続きを行います。





税務会計の重要性

税務会計は、課税の公平を掲げる法人税法や所得税法に基づいて会計処理がおこなわれます。企業は事業年度の経営状況を正しく記録い、確定申告書に反映させなければなりません。

法人所得を得ている全ての企業は、国や地方公共団体に適切な所得額を申告して納税義務を果たす必要があります。税法に基づく適切な会計処理は、企業の信頼性を確保する上でも要です。


 


税務会計とは?他の会計との違いや業務内容を解説

 


階段上のビジネスマン



財務会計・管理会計・企業会計との違い

財務会計との違い

財務会計とは、すべての企業に義務付けられている会計処理です。株主や投資家など企業の利害関係者へ、財務状況を報告するために行います。財務会計と税務会計は、目的や適用される基準などに違いがあります。



税務会計

財務会計

会計の目的

税金計算

財産や利益の計算

ルールや法律

税法

会計基準

利用者

税務署

株主や債権者、投資家など




管理会計との違い

管理会計とは、社内向けの会計報告のことで、経営者が財務状況を把握して経営判断をするためのものです。

管理会計は外部へ開示されることはありませんが、企業をマネジメントするうえで重要な判断材料となります。



税務会計

管理会計

会計の目的

税金計算

経営管理に役立つ情報の提供

ルールや法律

税法

なし、各事業者の任意

利用者

税務署

経営者や管理者





企業会計との違い

企業会計は企業が行うすべての会計という意味になるため、文字通り財務会計・管理会計・税務会計などの企業が行うすべての会計が含まれることになります。つまり税務会計は企業会計の一部になるという関係です。

狭い意味で企業会計は、財務会計と同じ意味です。一般的に企業会計は財務会計と同じ意味合いで使われることが多いです。会計基準や企業会計原則などでは、財務会計と同じ意味として企業会計が使用されています。


 


税務会計の業務内容

帳簿付け

帳簿付けでは、仕訳帳と総勘定元帳などを使用します。領収書や請求書、仕入伝票などを確認しながら日々の取引内容を勘定科目ごとに整理して記入します。





税金の計算

税金計算には益金と損金の計算、課税所得の計算など様々な計算をします。これは、財務会計と税務会計で生じた差異を調節し、正確な税金額を算出するために欠かせない計算となります。





税務申告書の作成

税務申告書作成に使用するのは貸借対照表と損益計算書です。勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書は税務申告書に添付して税務署に提出します。貸借対照表や損益計算書の内容、法人の事業の状況について詳しく説明するための書類です。


 


ビジネスウーマン


税務会計の注意点

適切な経費処理を行う

適切な経費処理は、企業の税務会計において重要な課題です。業務に関連する経費を漏れなく計上し、固定資産や繰延資産の計上基準も正しく理解して処理することが大切になります。





税制改正へ対応する

税制改正は、毎年行われます。そして改正内容が、自社にどのような影響を与えるかを理解することが大切です。

改正を正確に把握するために、国税庁や税理士会のウェブサイト、専門誌などから最新の税制情報を定期的に収集するようにしましょう。

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