ファクタリングの仕組み、注意点を解説
- FA
- 1月22日
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更新日:4月6日

ファクタリングとは?
企業が保有する売掛債権(請求書)をファクタリング会社が買取りし、取引先から売上が支払われる前にファクタリング会社から現金を受け取れるサービスです。
ファクタリングの意味
ファクタリングとは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社が買取るサービスです。
売掛先からの入金日より早く売掛金を現金化するだけでなく、売掛金の回収リスクを低減することもできます。
企業間の取引は、売掛金(売掛債権)が発生する掛け取引で行われることが一般的です。
この売掛金は、入金までにおよそ30日から60日ほどかかるため、売上はあっても資金繰りがうまくいかないという会社も少なくありません。
ファクタリングを使えばこの売掛金を早期現金化することができ、売掛金の回収リスクも低減されるため、資金繰りが安定し経営の健全化が期待できます。
ファクタリングの仕組み、注意点を解説

ファクタリングの仕組み
ファクタリングには、買取型・保証型の2種類があります。
一般的なファクタリング会社が提供しているのは買取型のファクタリングです。
また、買取型のファクタリングには2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの2種類の契約方法があります。
※2者間ファクタリングと3者間ファクタリングに関してはこちらかから。図形で解説。
買取型と保証型の違い
買取型 | 保証型 | |
主な利用目的 | 売掛金の早期現金化 | 売掛金の未回収リスクに備える |
発生コスト | 手数料 | 保証料 |
入金のタイミング | 契約後、最短即日 | 売掛金が回収不能になった後 |
買取型と保証型は、利用目的が異なります。
買取型は資金調達を目的としていますが、保証型は売掛金の未回収リスクに備える保険のような目的で利用されます。
買取型は最短即日~数日で売掛金を現金化できるのに対し、保証型は売掛先が倒産するなど貸し倒れてしまった後に保証金が入金されます。
買取型の注意点
ファクタリング会社への支払いは全額一括送金
ファクタリング会社への支払いは、現金一括送金のみです。分割での支払いはできません。
取引先との契約書に「債権譲渡禁止」の記載がないか
ファクタリング会社の利用を考えるときに必ず確認すべきなのは、取引先との契約書です。債権譲渡を禁止する条項がある場合は利用できません。
保証型の注意点
保証型の注意点は、現金化できるまでに時間がかかるという点です。保証型は、倒産などによって売掛金の回収が不可能であるとファクタリング会社が判断したときに保証金が受け取れます。支払いまでに時間がかかると困る場合は、支払い遅延の発生で補償金が受け取れるサービスもあるので検討してみましょう。
ファクタリング最も注意すべきポイント
手数料がかかる
ファクタリングの手数料は、ファクタリング会社の収入であり、未回収リスクの補填です。
ファクタリングは、請求書などの売掛債権を買い取ってもらい、その額面に記載された金額から手数料を差し引いた金額を受け取れる金融サービスです。
売掛債権(債権の額面) ー 手数料=実際に受け取れる資金
手数料は売掛債権に対し所定の割合分で発生します。
売掛債権が100万円で手数料が10%だった場合、受け取れる資金は90万円になります。
売掛債権100万円 ー 手数料10%=90万円
無事に回収できれば問題はありませんが、もしも売掛債権を回収できなければ、ファクタリング会社の損害は大きなものになってしまいます。この回収できないリスクを請け負う対価こそが手数料です。
3者間ファクタリングでは売掛先の承諾が必要
3者間ファクタリングは、お客様とファクタリング会社、そして売掛先の3者間で契約するため、売掛先の承諾が必要となります。
売掛先にファクタリングの承諾をお願いすると、信用不安を抱かれる可能性が少なからずあるでしょう。
債権譲渡登記が必要になる場合がある
ファクタリング会社によっては、「債権譲渡登記」が契約条件になる場合があります。
債権譲渡登記とは、二重譲渡のリスクを防ぐためのもので、債権譲渡が行われたことを第三者に対して主張する方法(対抗要件)の1つです。
登記費用は登記免許税として7,500円ほどかかります。(司法書士へ依頼する場合は約5万円~10万円の費用が別途発生します)
債権譲渡登記ができるのは法人のみで、個人事業主は債権譲渡登記を必須としているファクタリング会社とは契約ができないので、事前にしっかりと確認しましょう。
売掛金の金額内でしか資金調達できない
ファクタリングは融資ではなく売掛金の売買契約です。
そのため、売掛金の金額内でしか資金調達ができません。
調達希望金額が売掛金の金額を超えてしまう場合には、融資など他の資金調達と組み合わせて利用することをおすすめします。
売掛金がない場合はファクタリングを利用することができないので、注意してください。
準備が必要な書類が多い
ファクタリング業者によって違いはありますが、利用にあたって準備が必要な書類があります。事前に必要書類を確認して準備しておきましょう。
身分証明書
登記簿謄本(法人のみ)
決算書(法人のみ)
確定申告書(個人のみ)
印鑑証明書
通帳のコピー
請求書など売掛債権の金額が把握できるもの
基本契約書
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